海外旅行中には、お気に入りのブランド品をお得に購入する機会があります。
旅行中は興奮してついつい買い物をしてしまう人も多いでしょう。
しかし、帰国してみると「思ったよりも使いづらいし、売ってしまいたい」という場合もあります。
買取店の中には、「海外で購入した商品はお断り」と言われる店舗もあります。
なぜ海外で購入したブランド品はこうした扱いを受けるのでしょうか。
買取店の選び方とともに、その理由を紹介します。
海外で買ったものは全て「並行輸入品」
海外で生産されたブランド商品は、通常は正規代理店を経由して日本に輸入され、顧客に販売されることになります。
この場合、日本市場に供給される商品は、正規代理店が認めた商品のみが含まれます。
つまり、海外での限定販売品などは日本では手に入りません。
しかし、ブランド商品を入手するためには別の方法も存在します。
それが「並行輸入」という方法です。
海外で購入したブランド商品は、「並行輸入品」として扱われることがありますが、なぜ「買取不可」とされることが多いのかの理由です。
どういうものが並行輸入品？
海外の高級ブランドアイテムは、海外で生産・販売されています。
海外のブランドショップでは、日本の正規代理店では入手困難な珍しい商品も普通に販売されていることがあります。
これらのアイテムは、バイヤーが買い付けて独自に日本に並行輸入したもので、以下のような特徴があります。
・日本のショップカードは付いていない
・海外のショップカードや保証書のみが付属する
・日本で未発売の商品も手に入る可能性がある
・正規代理店と比べて価格に差があることもある
並行輸入品は、メーカーから消費者の手に渡るまでに別の業者が介在するため、価格に差が生じやすくなっています。
特定の商品においては、定価よりも格段に安く手に入ることができる可能性もあります。
実は偽物も多い？
正規代理店を通じて直接顧客に提供される正規品と比較して、並行輸入品には「偽物の可能性がある」という特徴があります。
並行輸入品は第三者の手に渡ることで「透明性の欠如」が生じるため、品物の信憑性に疑念を抱くこともあります。
また、日本のショップカードという「公式の証明」が存在しないことから、不安を感じる方もいます。
自身が海外で購入したブランド品は、商品が「業者を経由して輸入された」という事実に変わりはありませんが、それが並行輸入品であることによる偽物のリスクも高まります。
このため、並行輸入品＝偽物と判断し、買取を断る店舗も多いのが現状です。
インポート品との違いとは？
インポートブランドとは、海外から輸入されたブランドのことを指します。
有名なハイエンドブランドであるルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルなどがインポートブランドに分類されます。
インポートブランドのアイテムは、海外で生産されてから日本に輸入されます。
販売は日本の店舗が行います。
ただし、販売店は正規代理店の場合もありますが、セレクトショップのように正規店ではない場合もあります。
正規代理店以外の店舗で販売されるアイテムは並行輸入品とみなされるため、海外で購入したブランド品を売る際にも、買取を拒否される可能性があります。
ただし、すべてのアイテムが拒否されるわけではありません。査定可能かどうかは買取店によって異なります。
海外で買ったブランド古着の買取はできる？
海外で購入したブランドの洋服を着ている場合、中古品として販売することもあります。
古着となったブランドの洋服も、買取査定に出すことは可能です。
ただし、ブランド品であることを証明できれば、買取の可能性が高まるでしょう。
買取価格は洋服の状態やトレンドによって変動します。数十年前に購入した古着が高値で買い取られることもあれば、数年前に購入した服が買取不可とされることもあります。
実際の査定結果までは予測できません。
また、ヨーロッパ古着やアメリカ古着のような価値のある古着を売りたい場合もあるでしょう。
一部の店舗では買取可能ですが、ブランドがわからないものは受け付けない店舗もあります。
ヴィンテージアイテムを売る場合は、古着を専門に扱っている店舗に持ち込むことをおすすめします。
場合によっては買い取りができないことも？
買取を行わない店舗の場合、査定が始まったばかりでも即座に「買取不可」と判断されることがあります。
もし人気のあるブランドアイテムに対して「値段がつかない」と言われた場合は、その理由に疑問を抱いてみることが重要です。
ただし、「買取不可」と判断されることは非常に明確な意思表示です。
一部のブランド買取店は、リスク回避のために並行輸入品を相場よりもはるかに低い価格で買い取る場合もあります。
その場合、自分が海外で購入したブランド品が実際に低く評価されていることに気付かずに手放す可能性もあります。
「あれ？事前の調査よりも低いな」と感じた場合は、妥協せずに別の店舗に持ち込んでみることも重要なポイントです。
買取店選びで心掛けることは？
ブランドの買取店が「海外で購入したアイテム」を避ける理由には、以下のような要素があります。
・偽物を避けるリスクを回避したい
・ 日本のショップカードがないことにより需要が減る
・海外モデルの価値を正確に評価できない
混同されがちですが、並行輸入品も正規の「本物」です。 日本で未発売のアイテムなど、希望する人もいます。
こうしたブランド品の価値を見逃さず、正確に判定できるショップであれば、海外で購入したブランドアイテムでも自信を持って高額買取をしてくれるはずです。
こうした店舗を探す際には、以下のポイントを参考にしてください。
・ブランド品に精通した鑑定士が在籍していること
・並行輸入品も積極的に買取していること
・多くの再販ルートを持っていること
海外で購入した本物のブランド品を、納得できる価格で手放すことができます。
