エルメスの名作シリーズである「バーキン」は、1984年に特定の女優と関連するエピソードから着想を得て誕生しました。
発表当初から大きな人気を博し、現在でも購入まで数年単位の長い受注待ちが発生しています。
バーキンの定価って?
エルメスのバッグは、各シリーズごとに異なる価格帯があります。
バッグのサイズ展開や使用されている素材によっても値段が変わります。
大きなバッグほど高価になる傾向がありますし、希少な素材や取り扱いの難しい素材も価格に影響します。
例えば、バーキン25はクロコダイルポロサスレザーのモデルが最も高額で約600万円以上ですが、一方でトゴと呼ばれるモデルは約130万円程度です。
最も高額なモデルと最も安いモデルとの価格差は約6倍にもなります。
特注モデルでは更に高額になる場合もあります。
価格は常に変動するものであり、天然素材を使用しているため市場価格によって影響を受けます。
エルメスのバッグは希少価値が高く、ハンドメイドの細部の製法によっても価格が異なるため、高額になるのは当然のことです。
エルメスのバッグはその品質と価値から、常に最高の地位を保ち続けています。
エルメスのバーキンの歴史とは?
エレガントで洗練された女性たちの憧れは、エルメスのバーキンを手に入れることです。
エルメスのバーキンは、代表的な手持ちバッグであり、丈夫で収納力があり、美しさも兼ね備えた至高の名品です。
このバッグの誕生は、整理整頓が苦手だった有名女優ジェーン・バーキンがエルメス社に相談し、製造してもらったことがきっかけです。
1984年にパリからロンドンへの旅客機の中で、ジェーン・バーキンとエルメスの会長ジャン=ルイ・デュマが隣り合わせになりました。
彼女は新しい母親であり、機能的で頑丈で使いやすいバッグを探していると会長に話しました。
その言葉を受けて、ルイ・デュマはクリエイティブなアイデアを発揮し、バーキンの立体的な形を生み出しました。
額縁のフラップをベルトで留めるデザインは、しなやかさと頑丈さを両立させながら、独自のデザイン性を持っています。
また、マザーバッグとしても利用できるよう、哺乳瓶の出し入れをしやすくする工夫も施されています。
オリジナルモデルは40センチサイズであり、女性にとって最適なサイズ感が特徴です。
日本ではより小ぶりな35センチサイズが一般的であり、エレガントなケリーに比べて実用的なので、あらゆる場面で愛用されています。
バーキンのオータクロアとは?
エルメスのバーキンの原形としてオータクロアと呼ばれるモデルがあります。
1892年に誕生し、当時は馬具メーカーとして名高かったエルメスが、道具を運ぶ収納袋的な役割を持つ名品です。
大型のモデルは実際に馬具として使用される鞍を運ぶために作られ、バーキンとの大きな違いは、バーキンが横長なサイズ感に対して、オータクロアは縦と横が同じ寸法を持っていることです。
オータクロアとバーキンは姉妹モデルであり、馬具を運ぶために大きさの展開ではオータクロアの方が大きいのが特徴です。
どちらのバッグも外側からステッチを通してゆく外縫い方式を採用しており、エルメスならではの美しく力強いサドルステッチが特徴的です。
この外縫いが頑丈で自立する役割を果たし、しなやかでフォルムを保つ秘密を持っています。
美しい底鋲がバッグの底部に打たれているため、カフェなどで床に置いても安心して使えます。
エルメスのバッグは機能的であると評価されるのは、こうした細かい心遣いが製品作りに生かされているからです。
バッグの形状が向かうほど幅広くなるラインにより、安定感があり、重い物を入れてもブレることはありません。
豊富なカラー展開で魅せるイメージ
バーキンの魅力はその使いやすさにあります。外見以上に収納力が高く、特有のフラップをベルトで留める開口部は大きく開くため、中の物を確認しやすい工夫が凝らされています。
美しいサドルステッチによって丁寧に仕上げられており、内部を広げた際にも美しいデザインが際立っています。
外側だけでなく裏側や見えない細部まで、丹念な手仕事が施されています。
この特徴的なフラップは、ベルトを留めずに中に収納することで、トートバッグとしても使用できます。
エレガントなデザインがカジュアルでアクティブなイメージに一変します。
定番モデルなので、革素材も基本的な牛革から鰐革まで幅広く展開されており、多彩なカラーバリエーションも魅力の一つです。
黒や紺などはベーシックで、スーツスタイルにもビジネスでの使用に適しています。
一方、グリーンやブラウン系は上品でカジュアルな印象で、お出かけスタイルに最適です。
発色の良さが魅力的なパステルカラーやエルメスオレンジなども見逃せない逸品です。
色の組み合わせによって時期に応じて数十色以上のモデル展開がされており、それぞれ異なる魅力を持っています。
コレクションをチェックすると、多彩なバリエーションに触れることができます。
一つのデザインが様々な表情を見せることが、エルメスのバーキンの魅力なのです。
店頭では全ての色を見ることはできませんが、コレクションを見ることでさまざまな魅力に触れることができるでしょう。
まとめ
バーキンはもともと馬具を運ぶバッグをアレンジして、女性向けのハンドバッグに転用された経緯を持っています。
最初の所有者は名女優であるイギリス人のジェーン・バーキンです。ジェーン・バーキンがエルメスの会長と飛行機の中で話をし、それを形にしたのがこの名品です。